吉本ばなな 「キッチン」その中に収載されている一篇「ムーンライト・シャドウ」が話にのぼった。
...おぼえていない。
「ふーん、覚えてないってことは、好かんかったちゃろうね」

ということで、文庫本を貸してもらった。
かつて、本棚に並んでいたハードカバーは、白地に黒 のチューリップ
(あれがチューリップなのかどうかは定かでない)だった。
本棚から 姿を消したのはいつだろう?
文庫本は 赤に緑 のチューリップ。どちらも福武書店のもの。
なんだクリスマスみたいじゃないか。
「ノルウェイの森」の補色あわせじゃないか。
実に19年ぶりの再読、同窓会に足を運ぶときの気分だ。
「キッチン」この書き出しも、菊池桃子の灯台の唄も、居候生活も覚えている。
川原亜矢子が どう映画で演じるのだろうと思いながら読んだことも
思い出した。
「満月 -キッチン2」以前読んだときはなんとも思わなかったけど、この部分にひっかかった。
「どうして君とものを食うと、こんなにおいしいのかな。」
私は笑って、
「食欲と性欲が同時に満たされるからじゃない?」
と言った。
「ちがう、ちがう、ちがう。」
大笑いしながら雄一が言った。
「きっと、家族 だからだよ。」
「ムーンライト・シャドウ」うあぁ。。。
最初の一行目から 思い出した。
なんか いやだったんだなぁ、とても。のっけから せつなすぎて。
鈴の音も、川の流れも、手を振る姿も ぜんぶ。
友よ、
やはり 「ムーンライト・シャドウ」は、あなたが言ったとおり
好かんのだ。
まあ、きらいきらいは好きのうち なんだけどね、たぶん。
「キッチン」を読み終えた後、
ボニー・ピンク 「Heaven's Kitchen」 が 思い浮かんだ。
ほんと 単細胞。
壊れたCDプレイヤーみたいに、口づさんだ。
Heaven's Kitchen BONNIE PINK 歌詞情報 - goo 音楽
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- 2007/04/22(日) 16:42:16|
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